2014年04月24日
東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

東京にいると、日本全国のうまいものは大概食べられるが、
飛騨地方の名物を食べさせてくれる店となると、これがなかなか無い。
ましてや、飛騨の地酒が呑める店というのも少ないのである。

しかし、あったのだ。東京都内で唯一、といってしまっても良いだろう、
飛騨の地酒と名物料理を味わえる店が。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

飛騨居酒屋 蔵助

場所は神田の駿河台。といっても、最寄り駅はJRなら「御茶ノ水」が一番近い。
地下鉄の「新御茶ノ水」からだと、より近くて便利である。

店はビルの2階。入ってみると意外に広くて奥行きがある。
入店してみると、店内は暖色系の照明がともった和の雰囲気で、
これはじっくり腰を据えて呑めそうだ。
さて1杯目は、何を呑もうか。地酒の店に来たのだから、ビールなんて頼まない(笑)。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

果たしてメニューには飛騨を含めた岐阜の地酒がズラリ。
いきなり、どれにしようか悩んでしまう。ええい、悩むならいっぺんに頼んでしまえ。

ということで、「飛騨高山酒蔵めぐりコース」(2400円)を注文。
久寿玉、山車、氷室、甚五郎、天恩、鬼ころし、飛騨の華、
以上7種がハーフグラスで一度に味わえるという、なんとも豪勢なメニュー。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

目の前に並んだ7つの酒。まさに飛騨の街に行かないと
味わえないはずの、それぞれの酒蔵自慢の顔ぶれが並んでいる。
(撮影用に特別に酒瓶を並べていただきました)

どれを一口目に呑むかで、また迷ってしまうが(笑)
飲み口の良い「久寿玉」、「氷室」あたりから始めてみた。
いささか喉が潤ってきたところで、個人的に好きな「天恩」にも口をつける。

あー、やっぱり旨い! 染みるなあ。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

つまみは、郡上明宝村の名物・明宝ハム(590円)。
非常に軽い口当たりで食べやすく、地酒にもよく合うのだ。
これをサイコロ状に切って焼いた「明宝ハムステーキ」(890円)もある。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

そして、どちらも高山名物の「あげづけ」(490円)と、「豆腐ステーキ」(690円)。
豆腐系を2連発、行ってみた。これはますます箸が進む、酒が進む。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

「飛騨牛カルビの朴葉みそ焼き」(1490円)。
やっぱり飛騨といえば、朴葉みそ。味噌が肉にたっぷり絡まってたまらない。
朴葉みそ単品をツマミに味わいたかったのだが、残念ながらそれは無いようで。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

7つの酒、時間をかけて味わってから追加で頼んだのが、
下呂市「天領酒蔵」の特別純米酒・飛切り(890円)。切れがあって素晴らしい。
昨年の暮れ、酒蔵見学に行って蔵元さんが熱心に案内してくれたことを思い出す。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

そして、飛騨地方の酒でなくて申し訳ないのだが、
恵那市岩村町の「女城主」という辛口純米酒(790円)も注文。
この「女城主」とは、岩村城で実際に城主を務めた女性のことだ。
「おつやの方」とも呼ばれ、織田信長の叔母にあたる人として地元ではよく知られている。
歴史好きとしては頼まないわけにはいかない。果たして名前の通り、
辛口ながらも悲哀の女城主を思わせる奥深い味わいだった。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

最初は試飲セットだったので飾り気のない白いグラスだったが、
普通に地酒を頼むと、こんな洒落た酒器にドボドボと溢れるほどに注いでくれる。
器は、土岐市の製陶所のものだそうで、ここで販売もしている。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

漬物の3点盛り(990円)。
手前から、飛騨のすぐきづけ、小きゅうりの唐辛子みそ、大根のハリハリ山椒醤油漬け。
これらがまた、シャキシャキして地酒に合う・・・。
中でも、私は「すぐきづけ」がお気に入り。
お腹がふくれてきたら、迷わず頼んで欲しいメニューだ。
いや、呑むばかりであまり食べない人なら、最初から最後までこれでいけるかもしれない。

このお店、仲谷さんというまだ30代前半の店主が経営されているのだが、
こういうメニューからも、酒飲みが好むものを知っておられることが分かる。

もちろん飛騨のご出身だそうで、東京に出てきてお店を開いてから
10年ほどになるというが、最初はフレンチ料理店から試行錯誤の結果、
今のような郷土料理店にたどり着いたとか。
東京の真ん中で10年、店を経営するというのは凄いことだ。
・・・酔っ払った頭で、しきりに感心してしまった。

お客さんの中には、やはり飛騨や岐阜出身の方も多いようで、
地元出身の人たちのコミュニティの場としても役立っているらしい。
それぐらい、東京で飛騨料理や地酒が楽しめる店というのは貴重な存在なのだろう。

東京で飛騨の地酒が呑める!「飛騨居酒屋 蔵助」

だから、さっきの酒器だけでなく、調味料なども地元のものが普通に置いてある。
東京にいながらにして、飛騨・岐阜の味と空気が満喫できる。良い店に出会った。

文中に挙げたように、お値段は普通の居酒屋よりも多少張る感じで、
2~3人でたらふく飲み食いしたら一人あたり5000~6000円ぐらいか。
しかし、再三書いているように、飛騨に行かなければ味わえないものが
この1店で味わえるとなれば、十分納得がいく。その証拠に、
店内はこの日も8時を過ぎても満席で結構な賑わいだった。

「食べログ」を見ると、あまり点数が高くないけれども、
それは「ランチ」を評価している人が多いからだと思う。
地酒と料理が自慢の店なので、慌しいランチタイムは本領発揮できないのだろう。
この店に限ったことではないが、食べログなどの昼のクチコミは、あまりあてにできない。
居酒屋や郷土料理店は、客も店もリラックスして臨める夜のほうで評価してあげてほしいものである。

今回は呑むのに忙しくて、〆のご飯系、デザートなどは頼まなかったが、
それらもすべて飛騨・岐阜の名物が用意されているので、
ご興味のある方はぜひ訪問して味わってみてほしい。

蔵助。ごひいきにしたい店である。
お店の公式サイト face bookページ

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Posted by 哲舟 at 10:00│Comments(0)飲食店情報
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